台湾1日目

ぶんぶんハロー。
友だちと、youtuberになろうと思っていた。
とにかく出社したくなかったし、なんか遊んで稼ぎたいなと思っていた。
控え目に言ってクズだった。

企画内容は以下になります。

精神病棟から抜け出した女2人。片方は自分のことをジャッキー・チェンだと思っているやばいやつで、 もう片方は自分のことをユン・ピョウだと思っているやばいやつだった。
ふたりは自らをドラゴンとジャガーと言い張り、プロジェクトAを再現すべく、香港に向かう…
つもりだったけどボケて台湾の便に乗ってしまった…!
見たことのない土地でふたりは海賊退治が出来るのか!?

これはイケる。
謎の自信のもと、我々は10ヶ月も前に台湾行きの飛行機を予約した。その間にも何度も壁にポストイットを貼り、熱い討論を交わし、現地での細かい企画を詰めた。
あとは旅立つだけだった。

しかし旅立ちの5日ほど前に友だちからの悲痛なLINEが入った。
「パスポートがない」
知っていた。
私もそれは知っていた。
友だちは初めての海外旅行と言っていたので、私は何度も何度も
「パスポートの発行は一週間以上余裕を見ておきなよ!」
と口すっぱく言ってきたのだ。
正確に言えば「パスポート発行が間に合わない」である。
なんで????
…………………
え、なんで??????
この10カ月間何してたの?????
304日間、彼女を邪魔するものなんて何もなかったはずだ。

なんで?????いったいなんでなの??????
と思いながら、私はひとりで台湾に旅立った。
もう私はユン・ピョウにはなれない。ジャッキーがいなければ引き立たないからだ。
あと、ひとりでユン・ピョウを名乗る自信はなかった。普通にやばいやつになってしまうからだ。
Amazonで買ったジャガーTシャツが無駄になってしまった。

しかしどうにも諦めきれない私は、一応持っていくだけ持っていくか…とAmazonで買った家庭用ビデオカメラをそっと鞄に忍ばせた。

台湾到着

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なんでキティちゃんをそこに配置したの?
という疑問は残るものの、無事に台湾に到着した。
この機体を見たとき、落ちるのでは…と不安になったりはしたが、機内食も出てくれて快適に過ごすことが出来た。
ただ、機内の曲って落ち着いたものが多いと思うんだけど、ここではファンタジーメルヘンポジティブBGMがガンガンに鳴り響いててその点はイカれてるなと思った。

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(サンリオファンのおばさま方はきゃっきゃしてたのでコラボ的には正解なんだと思います…)

さてここから台北のホテルへ。
空港って人里離れた場所にあるイメージだったけど、台湾の松山空港は市街地にあってドキドキ。落ちたらただじゃすまない感がすごい。
でもアクセスがいいのが魅力です。
電車でもいいと思うんだけど、私は地図が苦手なので真っ先にタクシーへ向かう。
10月なのに日差しが強くてあついーー!そういえば台湾って沖縄よりも南なのね〜。早速日焼け止めを塗っておく。

タクシーの運転手さんはすんなりホテルへ。
しぇあしぇあ~(謝謝)

龍山寺

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電光掲示板に驚きを隠せない。
派手だなぁー南国感というか。
さっそく中に入ってみる。人々が熱心にお供えや祈りを捧げていた。台湾の寺院は地域の日常に根付いたものらしい。日本みたいに形骸化してない。
日常的なものだからこそ「こっちの方がよくね?」って電光掲示板とか付けちゃうのかな。

や~しかし困ったぞ。私は台湾式の祈り方とかお供え物とか、ルールがまったく分かっていなかった。
えーその線香とかどこでもらうの???
仕方ないのでぐるっと一周見て回り、今度は龍山寺手前にある地下街に入ってみた。

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中には時代を感じさせるガチャや、謎オブジェ、そして占い屋さんがたくさん入っている。
占い屋さんは日本語対応可能な場所が多かった。
せっかくだから占ってもらおうかなーとプラプラしているとやけに日本語のうまいおばさんが話しかけてきた。雰囲気もいいし占ってもらうことにする。

小部屋に入ると紙とペンを渡された。
これに名前でも書くのかな??と思ったら
「私がめちゃくちゃ占うので気になったことをメモしてね」
とのことだった。課外学習かよ。
「32歳で転職、40代から儲かる、あ、35歳でいい出会いがある」など事細かに私が死ぬまでをすごいスピードで教えてくれた。
私はただひたすらにメモ。まだ円と台湾ドルが脳内で換算出来てなくて、この占いにいくらかかっているのかわからないのだけど、たぶんまぁまぁ結構かかっているので聞き漏らすわけにはいかない。

一生懸命メモをしていると、ひとしきり話し終わったのか「悩みは?」と聞かれた。
今聞きます?最初じゃないの?
私は少し悩んで、「お金がほしいなぁ~」と純情な感情を伝えた。
占い師のおばさんは「特別よ、割と高いからね、これ。特別よ」と言い、金の鈴を出してきた。
「財」と一言、シンプルながらも非常に魅力的な漢字が書いてある。
「これを持って龍山寺に行って、このルートで祈って、ここで線香の煙を浴びて、ここで鈴を取り出して…」と細かい祈り方を教えてもらえた。
おおお~素敵。現地のルールを教えてもったので再び龍山寺へ行き、教えてもらった通りに祈ってきた。
ちょうど夕方だったのだけど、みんながお経?のようなものを大合唱していて、なんとも異国情緒があふれていて大変よかった。
あと派手なお寺のうしろに味のあるアパートが見えて、なんとも素敵なコントラストだった。

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うふふ、これで私もお金持ちね、とホクホクしながら次の場所へ。

士林夜市

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私、市場が好きなんです。
こういうとこは観光地化されてしまているから、もっとローカル感あるところがベストだったりするんだけど、有名だし来てみたかった士林夜市

アジアの市場と言えば再現度の低いパチモンの宝庫というイメージがあって、サブカルクソ女である私はパチモンとの出会いを楽しみにしていた。
しかし期待とは裏腹にそんなものはほぼなかった。
もしかしたらあったのかもしれないけど、相当にクオリティが上がってしまっており「ジブリっぽい何か」「ディズニーっぽい何か」というものは見つけることができなかった。ちゃんと再現できてしまっているのだ…。
これはかなりのテンションさげぽよ。

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適当に明日の服を買いながらフラフラと奥へ歩いてみる。
みんな屋台で夕食を食べているようだった。
私も何か食べたいなぁ~と思っていると、非常に私好みのイケメンおじさんが私の目に飛び込んできた。

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串にささった何かを売っている。なんだ、その食べ物は。衛生面は大丈夫なのか。でもイケメンだ。イケメンなら大丈夫だ。イケメンパワーで除菌されている。
あああ…でもちょっと歳だなぁ…あと10歳若かったら…あああ悔やまれる…。
私はおじさんに気づかれないように何枚もおじさんの写真を撮った。
あと動画も撮った。
ありがとう。ありがとうございます。この度は本当に。ありがとう。
お礼も込めて今日の夕食はここで購入することにした。
言葉がわからないし、正直これが何の肉でどういった食べ物なのかもまったくわからない。
なんとなく見た目でおいしそうなものを指さし、うふふイケメンと交流できたうふふと5本の串を購入した。

基本的に何かの肉…豚肉かな?だったのでおいしく食べられたのだけど、一本だけどうしても食べられなかったものがあった。
真っ黒い、四角い食べ物。
最初は肉だと思ってかぶりついたのにご飯のような触感…でも不思議な味…なんだこれは…。
急いでググってみると、どうやらこれは「豬血糕」という、もち米に豚の血を混ぜて固めたものらしい。

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うぐぐ…うぐぐぐぐ…急いでファミマに駆け込むとビールで流し込んだ。
帰ろう。

台湾にはセブンやファミマがたくさんあるので、帰りに何本かビールを買い込んでホテルでひとり二次会を開くのだ。