チェコ3日目

チェコ3日目。

7:00 朝食。

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ふふふ。私は気付いてしまった。
チェコの料理はあんまり美味しくない。

今日は電車に乗る。
出来れば電車には乗らず、ホテルの徒歩圏内を観光しようと思っていたけど、どうしても行きたい場所があるので頑張る。
幸いにも昨日、チェコ人のお姉さんから切符の購入を手伝ってもらえた。助かりすぎて涙が出そう。

8:00 プラハ駅。

改札がなくてちょっとどきどき。
電車に乗ると駅員さんが切符をチェックに来るそうなので、乗る前は見せなくていいらしい。
駅で人が乗るたび切符切りに来るの大変じゃないの?誰が新しい乗客で誰がもう切符をチェックした客なのかわかるの??と疑問が渦巻く。記憶力がいいの?なぞ。

電車に乗ると、外国らしく6人掛けくらいの個室が並んでいる。
個室って怖くない?
厳ついお兄ちゃんたちの個室は絶対に嫌だし、若い子もなんか怖い。
チェコに来てから辛辣に対応されることが増えてコミュニケーションが億劫になってきている。

しばらく通路に立って電車の外を見る。プラハを過ぎるとどこも草原しかない。暇すぎ。あと壁に落書きしすぎ。
ネットで調べたところ私の目的駅「クトナー・ホラ」までは1時間ほどかかるらしい。どうせコミュ障だし英語しゃべれないし個室怖いしずっと立っていこうかと思っていたけど10分くらいで足腰がしんどくなった。

意を決して入りやすい個室探し。
ふらふらいくつか車両を歩いてみた。
騒いでる学生は論外。男しかいないとこも無理。イケてる人も怖い。
しばらくするとおじいちゃんとおばあちゃんしかいない個室を発見。もうそこしかない。
へろーと挨拶をして入り込むとおばあちゃんが笑って返してくれた。
かなり上品なおばあちゃんだったので私は(金持ちのにおいがする!)と思った。

ちょうど車掌さんも来て切符を切られる。これで無賃乗車を疑われることもない。だいたいのミッションコンプリートじゃない?
あとはちゃんと駅で降りるだけ。降りるだけ……。

到着時刻になっても着かない。
くとなーほらって言った??発音が日本語と違いすぎて降りそびれちゃったの?それまじで怖いんだけど。
もう既に何駅も停まっていて、おばあちゃん以外にも若い女の子やお菓子ばっか食べてるおばさんも乗り込んできてる。
えーーー私知らない土地で切符なんか買い直せねーよ。

そんなことを思っているとどうやら駅についた様子。ここ?到着時刻的に…ここ?
全然駅名がクトナー・ホラじゃないけど。
もう泣きそう。
隣に座っている女の子に「くとなーほら?」と聞く。
「next‼」
ねくすとーーー!ねくすと!よかったーーー!!
すくすくと電車遅延してんじゃねーよ!

クトナー・ホラの近くになり、おばあちゃんが準備しなさいと声を掛けてくれた。
久しぶりに優しくされて恋に落ちそう。

9:10 クトナー・ホラに到着。

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Googleマップで予想はしてたけどほんと田舎だな。大丈夫か。
とりあえず、目指すはセドレツ納骨堂。

が、駅を出たところで道に迷う。
どっちに行けばいいの?看板なんて親切なものはどこにもない。
昨日ホテルでGoogleマップをキャプチャしまくったんだけど、どうも地形が違う気がする。
私たぶん単語間違ったんだな。終わった。

一か八か歩いてみようかと思ったところで、10人程度の学生?の団体がやってきた。
地図を見ているので観光っぽい。
こ、これはまさか……着いていけば辿り着けるのでは?

自分の勘に頼るより、この人たちに着いていった方がどこかしらには辿り着くだろうと思い、数歩あとを着いていくことにした。
キャッキャ喋りながら歩くので非常に遅く、追い付きそうになるのが困りもの。
怪しい森に入っていったけど…もう私には選択権はない。

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森を抜けると田舎の車道へ。
道路の広さの割に車があまり走ってなくて逆に怖い。
本当にこの子達は私の行きたい場所に連れていってくれるんだろうか…?
引き返せないくらい歩いている。

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もうしばらく歩くと大きな教会が見えた。
ここかなと思ったけどちょっと違う…?
読めない立て看板を見てみたけど読めないのでよくわからない。なんで見てみたんだ。

学生たちは教会をちょっと眺めて、横断歩道を渡って行ってしまった。
うーーん、どうしたものか。
あの人たち、ホントにどこに行くんだ?
ちゃんと私を連れていってよ!ぶら下がり人生なんだよ助けてよ。

この教会はパンフレットに乗ってた外観と違うし、私も横断歩道を渡ってみることにした。

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なんかチェンソー持って暴れまわる人が映えそうな背景で怖いんだよね。人通りがなにもないし。

とぼとぼ心細く歩いていたら「INFOCENTER」と書かれた建物を発見!うわぁーん助かったー!
中に入ってお姉さんにパンフレットを広げて泣きつく。
セドレツ納骨堂はどこですか!?
お姉さんは笑ってすぐそこと言ってくれた。
やっぱりあの学生たちに着いてきて正解だったんだ!
お礼を言って再び道を歩くと、今度こそそれらしき建物を発見する。

10:00 セドレツ納骨堂到着。

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大学時代、ここの写真を見て「どこの国かわかんないけど一度は行ってみたい!」と思っていた。
数日前にチェコについて調べ、ここが出てきて驚いた。チェコにあったとは……。

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人骨教会。
教会に納められていた人骨を使って内装を作っている。
でもおどろおどろしい感じはなく、整然と並べられている人骨は美しい。

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特にこの紋章に感動した。
無駄なく綺麗に骨が並べられている。

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紋章の一部を拡大。
この鳥はたぶん手の甲。一瞬鳥の骨も混ざっているのかと思ったけど、ちゃんと人間の骨で組み立てている。
鳥につつかれて、わぁーってなってる人も作る遊び心が素敵。その3本の毛はなんなの。ユーモアに恋をしそうになる。

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シャンデリアもすごい。もうきれい。ほんと素敵。
これ作った人パズル得意すぎない?

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観光バス?が来ているようで結構人が多いので、波が引くのを待ってから気が済むまで紋章を眺める。まじかっこいい。
お土産に紋章のマグネットが売っていたので購入し大満足。お腹いっぱい。


来た道を今度はひとりで帰る。
普段ぼーっと生きているので道なんて覚えたことがないが、ひとりでいる緊張感からかすんなり帰ることができた。

電車はしばらく来そうにないので駅で待ちぼうけ。帰りもボックス席かなーまた優しい人と乗れると嬉しいんだけど…。

11:00 電車でプラハへ。

ボックス席はやっぱり怖くてどうしようかと車両を歩いていたら個室になっていない席を見つける。
日本の田舎にあるような、個室になっていないボックス席。

やったーと思い着席すると全身真っ赤なジャージを着たファンキーなおばさんが正面に座った。
でかい荷物を席に置き、私に何か言っている。ジェスチャーから察するに「ちょっと荷物見といて!」だと思う。
さっさと席を立っていってしまった。
よく会ったばかりの外国人に荷物頼めるな…これ盗まれたら私の責任かよ…とビビるも無事に赤ジャージおばさんが帰ってきてくれた。
なんなんだよもう。

12:00 プラハ到着。

お腹がすいたのでスーパーでパンを買ってホテルでだらだら食べる。
まだまだ時間が余ってるなー。
特に予定は決めていないので、昨日チェコ人のお姉さんに紹介してもらった美術館に行くことにした。

14:30 美術館。

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参った…4つくらい展示会があるんだけど私はどのチケットを買えばいいの?
見たいやつがあるんだけど名前がわからない。
案内が文字ばっかりでインフォグラフィック的なものがない。美術館なんだからそこは頑張れよと思う。

一か八か、2つの展示会を指差し購入。
「え!?なに!?」
とチケット売り場のおばさんに怒られる。ふぇーんこわいよぉ。指差してるじゃん。
これとこれだよぉ!としつこく言うと、はいはいわかったと2枚チケットを用意してくれた。

あたりを引いてますように…!
まずは「kupka,vanoucí modře」
こう…なんていうかきれいな平面構成をたくさん見た気がする。
私が見たいのはこれじゃないな…。

次は「Jiří Mrázek」
もっとアート色の強い油画を見た気がする。
…まいったな、こういう絵は私の守備範囲外だな。

どっちも私の行きたいやつじゃなかった。
怒った私は美術館の外に貼られているポスターを調べまくり、ついに見たい展示の名前を導きだした。
最初からこれをやっていれば……。

「Karel Trinkewitz」
見つけた!
別にこの人については全然詳しくはないんだけど、コラージュが好きなのでとても楽しかった。
基本的にアートとかよくわかってないんだけど、ポップなチラシを使ってコラージュしたりタイポグラフィを効果的に使っていて、普通におしゃれで面白い。
石とか立体物も使っていて実験的なものも多かったけど、その実験的な感じが面白かった。全体的にポップでかわいい。
じっくり見ることができてとっても満足。語彙が悲鳴を上げたのでこの辺で終了。
今日も一日立ちっぱなしじゃない?明日も早いし、お土産でも買って帰ろう。

17:00 土産屋を散策。

ふらっと立ち寄った土産屋で店員のおじさんに絡まれる。
「かわいい!かわいい!ピチピチ!かわいい!」
ターゲットにされたらしい。うしろを付きまとってくる。
んもーうるさいな!ばかにしやがって!なんて思うわけないじゃん!!超気持ちいい!!もっと褒めて!!
気をよくした私に気をよくしたおじさんがセールスしてくる。
様々なマトリョーシカを取り出して見せてくれた。
「これはてんとう虫が頭についてるの!かわいい!」
「へーかわいい!」
「かわいい!」
「かわいい!」
ロシアだろマトリョーシカは!と思ったけどほんとにかわいいはかわいいので自分のお土産に買うことにした。
おじさんが私の肩を抱いてウインクする。
「かわいいから、サービス☆」
ちょっと安くしてくれたらしい。
私はマトリョーシカではなくかわいいを買ったと思っている。実によかった。

その他友人たちにもお土産を買い、これで観光は終わり。毎日気を張っていたのでヘロヘロに疲れた。
チェコでの最後の夕食は美味しいものが食べたいな。
せっかくだからチェコの郷土料理でなにか…おいしいものを……

気がつくと中華料理屋にいた。
私は薄々気づいていた。チェコ料理は口に合わないと。
1週間、さすがに疲れた。
美味しいものが食べたい。私はそろそろ美味しいものを食べないとストレスで死ぬと思った。

地下の薄暗い中華料理屋。
店員もアジア人でほっとする。
freeWi-Fiって書いてあるのに全然繋がらないクオリティもなかなか良い。

店先にあった看板を写メってきたので注文も指差しでオッケー。

量がアホみたいに多いなにかを注文。
油!油だな。油で揚げたなにか。
油であげれば一安心!ぶれないうまさ!中華料理はぶれない!すごい!

がんばって完食しようと思ったが量がほんとに半端じゃない。
ソースがあるぶんだけ食べて、ソースがなくなったら残そう。
そう思ってやっとソースを食べきった。
すかさず店員のお姉さんがおかわりをぶっかけてくれた。ひぃーありがとう。

おかわりを貰ってしまうと残すわけにはいかない………気合いの完食。
腹が……腹が出ている………。
今日はめちゃくちゃ歩いたから痩せたと思ったのにこれは絶対プラスになったな……。ごちそうさまでした……。


ホテルに帰ってお風呂と明日の準備。
お腹がぽっこり大変なことになっている。
明日は朝4時に起きないといけないので、もうおやすみなさい。
あーーーつかれたーーーー!