バンコク2日目

英語が喋れない鎖国人材の私と英語ペラペラのグローバル人材の松本先輩。
唯一共通点と言ったら旅行の計画をまったく立てない点で、まずはフロントのソファに座りながら今日はどこに行こうかと話し合う。

アユタヤの遺跡が見たいな~と松本さんに言うと、すぐにホテルの人へアユタヤへの行き方を聞いてくれた。
ベルボーイのおじさんたちが3人くらいわらわらと集まって『どうやって行くんだっけ会議』が開かれた。地図を広げてガハハと笑い出し、英語がわからない私でも「いやいやいや遠いよぉ~笑」と言われているのがわかった。
バスで1時間半ほどとのこと。ひとりならそれくらい全然いいのだが、やはり松本さんの時間も奪うとなるとちょっと心苦しい。
3泊くらいの短い滞在だし、アユタヤはまた次回来た時にするということになった。
さて、そうなると私のタイの知識は~完~である。今日のコースは松本先生におまかせということになった。

まぁホテルでこうしていても腹が空くだけだし街へ繰り出してご飯でも食べながら考えよう!

街ブラ

タイの素晴らしいところは本当にみんな仕事する気がないというかなんというか…
つまり朝の10時だとどこも開いていないのである。
仕方ないのでスーパーに入ってみたり、町の本屋さんに入ってみたりしながら時間を潰す。

突然だが私の趣味は映像制作なので画力の強い観光地まで一直線で行く旅行をよくしていた。素材を集めるためにせっせと観光地を撮る旅。
しかしローカルな本屋に入ってみたりして、ああこれは楽しいと思った。

現地の人が読む本、文具をふらふら見ていると日本との違いがわかって面白い。
観光地は明らかな日本との違いがあり、それはインターネットでもわかる情報なのだが、こういう現地の人々の生活圏で同じように過ごしてみると、ネットではわからない空気感や文化の違いがわかり、私の今までの旅行は表面だけだったんだなと思った。
しかも観光地なんて私よりうまい人たちが幾度となく撮っているわけだしね。

さて、ローカル本屋でカレンダーを購入したりしているとあっという間に11:30になった。
そろそろ店が開くころである。
ちょうど本屋の近くにあったローカルなお店で食事をとることにする。

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大量に猫がいるお店でモシャモシャトムヤムクンパッタイを食べる。
変な粉入ってます?というくらいパッタイがおいしく、大満足である。お腹が満たされるとやっと頭が働きはじめた。

今日の計画を練り、出発。

ジム・トンプソンのアウトレットへ

ジム・トンプソンってご存知ですか?
私は会社で「毎日同じ服を着ているひと」と悪口を言われるくらいファッションに無頓着で、そちらの知識がまったくない。
ジム・トンプソンというのはタイのシルクを使った服や小物を作っているブランドらしく、先輩はそのアウトレットに行きたいとのこと。

電車を使ってアウトレットの最寄り駅へ。

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市街地から少し外れたところなので、一気にローカル感が強くなる。東京の中心地から茨城あたりに来た感じだったが割と道なりに一直線だったので迷わずに到着した。
現地のMAPひとつでここまで来れる松本さんの地図力と英語力がうらやましい。

ジム・トンプソンはタイではかなり高級なブランドなようで、地元の人はまったくいなかった。観光客、しかも白人が多いように思う。
ジム・トンプソンさん自身がアメリカ人だしアメリカでの人気が高いのかもしれない。

私は今まで旅行であまり買い物をしたことがない。女子旅ショッピングは魅力がわからないなぁ~と思っていたのだが、ここはとても楽しく明日からの服やお土産などたくさん買い込んでしまった。
日本ではなかなか見ない色使いやデザインにとても惹かれた。
松本さんもたぶん3万くらいぶっとばしていて、とても楽しかった。


その後、ローカル感の強すぎるコーヒーショップ?へ。
25バーツ(90円くらい)という激安で、かなり濃いコーヒーを提供してくれた。

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果たしてここはコーヒーショップだったのか…?ちょっと「家」感が強すぎてどういう気持ちでコーヒーを飲んでいいのかわからない。
簡易的な椅子とテーブルがふたつほどあり、それと同じスペースで家族が団らんしている。
つまり他人の家のリビングをちょっと借りているくらいの空間なのだ。

長男はMacを前にギターを弾き、まだ小さい子供たちは両親と一緒にNetflixを鑑賞している。

コーヒーを飲みながら松本さんとアウトレット楽しかったですねと談笑しているとうしろから大音量でNetflixの映画の音が聞こえてきた。
完全にsex & violenceな音がするのだが家族団らんで見る映画じゃなさすぎて思わず笑ってしまう。エログロの時代劇ものだ。

コーヒーを飲み終わり、ありがとうございました~とコップを返すと、テレビの前からお母さんがちょっと照れたように会釈してくれた。
いやはや家族団らん中にお邪魔して失礼いたしました。

しかし私一人ではこんなお店には入ったことがなかったので、これもまた楽しい経験だった。


私たちはこのローカル感溢れる街がすっかり気に入ってしまった。
やってきた駅からもうひと駅ぶん歩いてみることに。

どんどん観光客が減ってきたところに、地元の人たちしかいないような市場があった。

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日本のお祭りで見かけるようなおもちゃ屋さんを覗いてみるとドラえもんピカチュウのパチモンがたくさん並べられていて、私は興奮してしまった。
クオリティの低いパチモンが大好きなのだ。

しかし最近はパチモンをほぼ見なくなってしまったし、あったとしてもクオリティが高い。しっかり模写できる人が作っているか、公式の絵を使いまわしている。
私はドラえもんを見たことのない人が描いたドラえもんが大好きなのだ。
迷わずにスマホリングを買ってしまった。

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おまけにピカチュウの人形もかなり心に刺さる。
よくある「鳴く犬のぬいぐるみ」を黄色に着色して、手作りのしっぽをケツにぶっ挿している作りなのだ。尻尾をぶっ挿す手間をかけるくらいなら、赤い首輪を外してほしい。
こんな雑なつくり最近めっきり減ってしまった。大興奮である。
ほしいけど完全にゴミだ。しかも割と処分に困るゴミだ。ADHDな私はゴミの分別が死ぬほど苦手なのである。
ああほしい…このほしい気持ちを抑えるためにドラえもんスマホリングを買っているのだ。ここでピカチュウまで買ってしまっては帰国後に後悔するだけだ。

ピカチュウに興味津々な私を見て、店のおばちゃんが「買っていきなよ」とピカチュウのケツのスイッチを入れた。
わんわんわん!
か細い声が鳴り響く。
わんわんわんーー!?たまらない。たまらないが購入は見送り。
クオリティの低さには惹かれるのだが、何年も店先にいた汚れがちょっと潔癖な私的には部屋に置けなくてダメだった。
まぁ今思えば買っても良かったかもしれないな…。

一方松本さんは商店街にあるような婦人服屋に入っていき、竹の葉が全面に描かれたシャツを購入していた。とても満足度の高い市場だった。


駅に向かって歩いているとTESCOという大きいスーパーが見えてきた。
こちらにも寄ってみることに。

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イオン的なスーパーで、衣類から食品からすべてがそろっている。
タイ料理のインスタントでも買おうかなぁ~とトムヤムクンの素をひとつ手に取ったら24個ついてきた。どうやらバラ売りという概念がないらしい。

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まぁばら撒き用のお土産にすればいいか、と購入。グリーンカレーセットも追加で。
やっぱり本場タイの料理はおいしかったので家でも食べたい。

カオサン通り

そんなこんなで19時。すっかりあたりも暗くなってきた。

私はちょっとカオサン通りに興味があった。ザ観光地というところにも行っておきたい。
松本さんはまったく興味がなさそうだったが、私の強い押しで夕食はカオサン通りへ行くことになった。

カオサン通りのことを私は大きい市場くらいにしか思ってなかったのだが、ここはあれだな、パリピ通りなんだな。
ドゥクドゥクしている。ドゥクドゥクパーティだ。
しかもこの日は金曜日。3掛けくらいでパーティーしてそうである。

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私たちはドゥクドゥクしなくていいので、レストラン2階のテラス席からドゥクドゥクしている人たちを見下ろしていた。
松本さんは高いところから人を見下ろすことが大好きらしく、ふたりで気分よく乾杯した。

私たち以外にまったく人がいない店だったので大丈夫か…?と思っていたのだが、とてもおいしく最高のお店だった。

その後はふらふらと通りを歩き、せっかくなので足裏マッサージをしてもらった。

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松本さんは足を押されるたびに「イタイ…何故か肺がイタイ…!」と言っていたので酒の飲みすぎには私も気を付けようと思った。

気付くと深夜1時をまわっている。
カオサン通りはいつまでも賑わっているのですっかり時間の感覚が狂ってしまった。
もう電車もないはずなのでタクシーを拾ってホテルまで帰ることに。

夕食代を松本さんからもらったのでタクシーの代金は私が支払う。
「ちゃんとおつり確認してくださいね!」松本さんが私の手の中をのぞき込むと「あ!!足りませんよ!」とすぐにタクシーの運転手に英語で話しかけてくれた。
タクシーの運転手は「ちょっとくらいいいじゃん」という感じだったが松本さんの剣幕に押され、きちんとおつりを返してくれた。英語パネェ…。私は今日だけで英語の素晴らしさをひしひし実感した。

私たちのホテルの近くもどうやら繁華街のようで、パーティピープルたちがドンチャン騒ぎをしている。眠らない街バンコク…金曜夜はすごいぜ…。

明日は早起きを頑張るためおやすみなさい。