クリスマスに川のほとりのキャンプに連れていかれた

クリスマス…今年は何しようね?
どこも混むだろうからあんまり混まないところがいいね!
なんて話していたら、キャンプ場を予約されていました。

クソ寒い12月の下旬に…キャンプ…?

「寒いと思ったから-10度まで耐えられる寝袋を買ったよ!あとコット(簡易ベッドみたいなやつ)も買っておいたよ!クリスマスプレゼントってことで」
「そんなに装備いるかな…?関東圏でしょ…?」
「まぁ川の近くだから一応ね」

川の…近く…?
クリスマスに…?川の近くでキャンプを…?なぜ…?
なぜ…そんな恩着せがましい顔を…?


クリスマスに川のほとりでキャンプをした話

13時到着。

川だ!本当に…本当に川だ!


関東圏にこんな澄んだ川があるんだ…と感動。
前日まで乗り気じゃなくて準備も何もかもみんな任せていたけど、ここに来て「自然はいい」な思考が芽生える。

さらに本日は快晴。
太陽があたっているとホカホカと暖かい。
なんだ結構いい感じじゃん!

晴れた冬の乾いた空気…はぁ…なんと気持ちいいのでしょう。

しかも私はテント張りもできないし、コットも組み立てられないし、まぁギリギリ椅子は広げられるかなってくらい。
あまりにも役に立たないので「もう飲んでていいよ」が飛び出した!さんきゅ~!


労働と酒。くぅ~よい!他人の労働を見ながらの酒はなんと良いのでしょう!

場所を変えて川。

川と酒。
くぅ~よい!外で飲む酒はなんでこんなに美味しいのでしょう!


川から戻ったら設営が完了していた。さんきゅ~!

ただ太陽が沈み始めると段々寒くなってくる…
ワークマンで買った、裏地にアルミを使っているダウンを着込んで焚火をセット。


はぁ…はぁ…火に興奮する性癖なので内から外までほっかほか。

発達の多動性とキッチリキチキチの自閉感が相まってずーーーーっと焚火の周りをうろうろして薪をくべる。くべるくべるくべる。


夫は明日の有馬記念を当てるべく競馬新聞を読み込む読み込む読み込む。

気付けば会話もあまりなく3束溶かしてしまった。

21時。あっという間だ…。
薪はもう1束あるけれど明日の朝に取っておこうと就寝の準備。

マイナス10度まで耐えられるという寝袋に入る。
あれ?全然暖かくないけど大丈夫か?

「きっとダウンを着てると寝にくいから脱いだら?」と言われ、そういうもんなのかなぁ…とダウンを脱ぐ。
私はTシャツ1枚。相手は厚手のダウンの下に薄いライトダウンとシャツともこもこインナーを着ていて「あれ…?」と思ったが「-10度まで耐えられるしな…」とTシャツ1枚で床についた。

さ、さささささささささむいっ!!!!!
夜中何度も目が覚める。
死ぬ…死ぬ…かじかんだ手を脇や腹にさしこんで耐える。
もうダウンを取るために寝袋から手を出す体力もない。
生きるか死ぬかだ。身体が悲鳴を上げている。
気絶と覚醒を繰り返し、朝が来た。


し、しもーーーー!
最初雪が降ったのかと思った。
残していたワインも固まってしまっている。

息が白い…しかし私は生き残った…生き残ったのだ…!

その後温泉に行って内臓を暖めなおしたが、体重計に乗ったら1kg痩せていた。
昨晩、脂肪を燃やし、私の身体は生きようとしていた。
極寒キャンプはダイエットに最適なのかもしれない。

運動も食事制限ももう古い。時代は極寒キャンプ。

寝袋にコットに温泉代にキャンプ宿泊代、そしていつもよりいいレンタカー。
ちょっといいレストランどころかまぁまぁいいレストランに行けた気がするんだよな。
来年は普通にイタ飯とかがいいです。